この記事は、「#これ、自動化できました」シリーズの1本です。皆さまが日頃おこなっている事務作業のうち、実際に自動化できたものを紹介していきます。
今回のテーマは、月末の支払処理。
Slack/chatworkに請求書のPDFを添えて「支払いお願い」と送ると、支払先・金額・支払期日・振込先が読み取られることに成功しました。人は内容を確かめて、承認ボタンを押せば、支払管理表への登録までを実現できました。
多くの企業が月末、請求書を1件ずつ手入力している
月末になると、メールやチャットなど様々なツールで届いた請求書を1枚ずつ開き、支払先・金額・振込先・支払期日を、支払管理表やネットバンキングに打ち込む。源泉所得税を引くべき支払か、振込先が前回から変わっていないかも、目で確かめる。月末になると、多くの会社でいまも人がこの作業をしています。
課題:確認が担当者の頭の中にあると、ミスも停止も防げない
この作業は、ただの転記に見えて、実は判断の連続です。
- 個人への報酬なら、源泉所得税を差し引いて振り込む。見落とすと払いすぎになる
- 税率(10%・8%)ごとの内訳を拾わないと、経理が後でPDFを開き直すことになる(インボイス制度で請求書への記載が求められる項目です)
- 登録番号が古い、口座が変わっている。まれに、振込先だけを差し替えた偽の請求書も届く
こうした確認のコツが担当者の経験に頼っていると、件数が増えるほど残業が増え、担当者が休めば支払が止まります。しかも見落としは、振り込んだ後に気づいても取り戻すのが大変です。

試み:Slackに投げて、読み取り → 自動チェック → 人が確定

説明用に再現した画面です。文言と項目は実際に合わせていますが、Webの画面は一部の列を省いています。請求書・社名・口座は架空のものです。
使い方は、請求書のPDFを添えてKaname AIにメンションし、「支払いお願い」と送るだけです。少し待つと、支払先・金額・期日・振込先・受取人名(カナ)・インボイス登録番号が、1枚のカードで返ってきます。
裏側では、役割を3つに分けています。
- 読む(AI):レイアウトがばらばらな請求書でも、どこが金額で、どこが期日かを読み取る
- 確かめる(決まったルール):計算は合うか、登録番号は国税庁の公表データで有効か、源泉の漏れはないか、口座は前回と同じか、同じ請求書を二重に取り込んでいないか
- 確定する(人):内容を見て[この内容で登録]を押す。押すまで、登録はされない

大事にしているのは、機械は値を勝手に直さないことです。たとえ1円合わなくても帳尻は合わせず、「⚠」で知らせます。直してしまうと、元の請求書に何が書いてあったかが記録から消えるからです。直すかどうかは、原本を見られる人が決めます。
お金が動く操作は、人が承認します。銀行に取り込む振込データは作れますが、振込日は自動では埋めません。資金繰りや銀行の締め時刻を知っている人が決めることだからです。振込の実行も、人の操作です。
結果:手入力が「確かめて押す」だけに
Before | After | |
|---|---|---|
入力 | 請求書を開いて1件ずつ転記 | PDFを投げると、読み取った内容が返る |
源泉・税率 | 担当者が目で判断 | 源泉の漏れが疑われる支払は、区分を決めるまで登録できない。税率ごとの内訳も分けて読む |
振込先・登録番号 | 気づけるかは担当者次第 | 前回と違う口座や、登録内容と違う登録番号を「⚠」で知らせる |
二重払い | 振り込んだ後に気づく | 取り込みの時点で知らせる |
振込データ | カナ名義や銀行名を打ち直す | 振込データにそのまま使える形で出る |

削減できる時間は、請求書の件数や種類で変わります。数字は、実際に導入いただいた会社で測ってからご紹介します。
まとめ:確認が「人」から「仕組み」に移る
速くなること以上に大きいのは、確認のやり方が担当者の頭の中から仕組みに移ることです。源泉・登録番号・振込先の確認は毎回同じルールで行われ、誰が、いつ、何を確定したかは消せない形で記録に残ります。担当者が替わっても、休んでも、同じ確認で支払が回る。会社として、支払の守りが一段固くなります。
御社の支払業務のどこまでを任せられるか、20分の無料診断でお伝えします。お問い合わせはこちら


